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2020年2月10日
歯ぐきからの出血が歯周病の進行バロメーターになるって知っていましたか?
横浜南区弘明寺にあります日々歯周病と戦っている長島歯科クリニックです。
本日は「歯ぐきからの出血が歯周病の進行バロメーターになる」ことについて
お伝えします。
1:歯ぐきからの出血(BOP)は何を意味するのか?
下のイラストにあるように歯周ポケットに細い器具(プローブ)を入れた時に出血する事は歯周ポケット内に歯垢が停滞したために起こる炎症があることを示す重要なバロメーターです!
1-①2つのBOP(歯肉炎からの出血と歯周炎からの出血)の違いは?
最初に腫れた歯ぐきがブラッシング指導で改善したのにも関わらず出血する場合は歯周ポケットの中に歯垢の停滞による炎症がある証拠であるので医療者による歯周ポケットの処置が必要になります。
歯肉炎からの出血:上の図でいうとA(歯ぐきの頂点から)からの出血 歯周炎からの出血:上の図でいうとB(歯ぐきの底)からの出血 |
また、適切な処置を行ったのにも関わらず、どうしても歯周ポケット測定時での歯ぐきからの出血が収まらない場合は、全身疾患の関連も疑います。
糖尿病治療をしている方・特定薬剤(ワーファリン)の服用者等
2:歯ぐきからの出血(BOP)の変化は何を意味するのか?
歯周病の検査項目にポケット検査があります。多くはポケットの深さが注目されますが、長島歯科クリニックではこの歯ぐきからの出血(BOP)も検査をします。
BOPが45%以上⇒歯周病関連菌が原因での出血で歯周病が進行中 BOPが10%以下⇒健康な状況で歯周病は抑制中 |
3:血の状況(サラサラ、ドロドロ)の違いは?
出血すると言っても、よく観察します2つの種類があります。
1つはサラサラと流れるような感じのある出血と
2つはドロっとした流れの遅い出血のタイプに分かれます。
どちらも「炎症があり良くない」のですが、
ドロッとした出血の方が歯周炎の進行があるということです。
血と膿(ウミ)が混ざっている証拠です。
一番良くないタイプなのです!
4歯ぐきからの出血(BOP)部位と歯周炎の進行割合は?
この図から読み取れる事は何か?
歯ぐきからの出血がなければ歯ぐきの下がる確率は2%なので
歯周病の進行は抑えられている証拠になります!
4:歯ぐきからの出血(BOP)は歯周病進行の羅針盤!
・歯周ポケットが5ミリ以上になるとBOPの頻度は多くなる。 ・歯周ポケットが6ミリ以上+BOPが30%以上だと ・歯周ポケット測定時の出血は歯周ポケット内の炎症を示す ・歯周ポケット測定時の出血が繰り返される場合は将来の歯の喪失を示します ・定期検診における歯周ポケット測定時に出血がないのは |
参考文献
歯周疾患 (慢性辺縁性歯周炎) 患者の初診時診査項目に関する検討
第4報歯肉出血指数について
三上 格, 上野 益卓, 岡部 秋彦, 河野 昭彦, 深井 浩一, 大滝 晃一, 長谷川 明
日本歯科大学新潟歯学部歯周治療学教室
https://www.jstage.jst.go.jp/article/perio1968/29/4/29_4_1181/_pdf/-char/ja
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